コラム

梅雨とうつについて

6月の上旬に関東地方でも梅雨入りし、の季節がやってきましたね。

毎日じめじめした日が続き、体調が優れない気分が落ち込むと感じる方も多いのではないでしょうか。

実は梅雨の時期は季節性のうつ病になる方が多い傾向にあるようです。

 

梅雨の時期にうつが増える理由

1.気圧

梅雨の時期は気圧が不安定で自律神経のバランスが乱れやすい傾向にあります。そうすると“交感神経”と“副交感神経”の切り替えがうまく出来ず、不眠・倦怠感・憂鬱等体調に様々な不調をもたらします。

2.日照時間

大陽の光を浴びる機会が少ないと睡眠を誘発する働きをもつホルモン“メラトニン”や精神状態を安定にする働きをもつホルモン“セロトニン”の分泌量が低下します。それにより、不眠で些細な事でいらいらするなど感情が不安定になりやすい状態にあります。

 

対策

 

  • 規則正しい生活

生活のリズムが崩れるとうつ病の原因になりやすいといえます。夜更かしせず早寝早起きを意識的に心掛けるのがよいとされています。また晴れているに朝日をしっかり浴びると生体リズムがリセットされ、寝つきがよくなります。

 

  • 腸内環境を整える

うつ病の方は健常者と比べ、ビフィズス菌などの有用菌が少ない傾向にあるようです。腸内フローラのバランスの乱れは精神疾患とも関連があります。セロトニンの9割は腸管で作られる為、腸内環境が整っているとよりセロトニンが生成されやすく心身のバランスを整え、精神状態が安定します。

 

  • 適度な運動

ジョギングやウォーキング等の適度な有酸素運動は不安や落ち込んだ気分を改善しストレスホルモンを正常化することがわかっています。雨が降っていると外出機会が減り、運動不足になりやすいので室内で出来る範囲の軽い運動をすることでも十分効果があります。

     

     

    梅雨の時期は物質的な原因でうつになりやすい時期の為、今までうつ病になったことがない方でも発症の可能性はあります。日頃よりご自身の心身と向き合い、ご自身にあった方法でストレスや疲労をためないようにすることが大事です。それでも“不眠”“気分が落ち込む”“意欲の低下”“食欲不振”など気になる症状が2週間以上続く場合は、1人で抱え過ぎず是非当院の心療内科をご受診ください。