コラム
二次検査(高血圧)
定期健診で高血圧を早期発見出来たが、自覚症状がないからと放置する方もいらっしゃいますが、高血圧を放置しておくと、血管が硬くなる動脈硬化になったり、のちに虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)や脳卒中などの発作など、命にかかわる病気を引き起こすおそれがあります。
血液が血管の中を通るとき、血管の壁に内側から圧力がかかります。この圧力が血圧で最高血圧(収縮期)が140~149mmHg、最低血圧(拡張期)が90~99mmHg以上であれば「高血圧」と診断されます。
水道のホースに水を流すとき水を多くすれば高い水圧がホースにかかり、またどこかでホースを押えつけて通りにくくすれば水の量は少なくても、そこから後ろのホースはやはり高い水圧がかかっている状態になります。これと同じように、血圧も、心臓が送り出す血液の量(心拍出量)と、それを流す血管の通りづらさ(末梢血管の抵抗)とで決まってくるのです。
原因
高血圧は大きく2つに分けることが出来ます。
原因を明確に特定出来ない本態性高血圧症が全体の約9割、別の疾患が原因である二次性高血圧は約1割程度です。
本態性高血圧症は遺伝因子に環境因子(ストレスや生活習慣)が相互作用して発症します。
二次性高血圧は血圧上昇の原因となる疾患が明らかで、その疾患を根本から治療できれば完治することが可能です。
症状
高血圧が続くと、頭痛、頭重感、のぼせ、肩こり、動悸、息切れ、発汗などが起こりやすくなりますが、
あくまでも高血圧から起こりやすい深い症状の一例に過ぎないため、定期的に血圧を測っていないと高血圧を
発見することは難しいのです。
そのため症状が現れた時にはすでに合併症が進行していると考えられ、別名”サイレントキラー病”とも言われます。
高血圧の予防と治療
高血圧の治療といえば”お薬を飲んで血圧を下げる”イメージをされる方も多いかと思いますが、
まずは食事療法、運動療法です。
それらをきちんと行っても血圧が十分に下がらない場合にお薬が処方されます。
また、薬物療法を始めて血圧を下げることは出来ても完治することはできない為、食事・運動療法も継続して
行い生活習慣の改善を行うことが大切になってきます。
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高血圧と診断された時、単に血圧の高さだけでなく、高血圧による臓器障害や危険因子の程度を知っておくことが
必要です。これをもとに、生活習慣を改善と家庭での血圧測定などを継続して実行してください。
血圧が下がっても治ったわけではありません。
血圧をうまくコントロールする健康的なライフスタイルを継続することから日常に変えていってみませんか?