コラム
二次検査(糖代謝異常)
健康診断の採血項目内に「空腹時血糖値」や「HbA1c」の検査を行っておりますが、この検査は高血糖や糖尿病・糖尿病予備軍の診断に重要な基準の一つとされています。
2型糖尿病の方の血糖値は、ある日突然高くなるというのはまれで、多くの場合知らないうちに
だんだん高くなってきます。
異常が見つかった場合は、血液検査での再検査が必要となります。
高血糖の判定
空腹時血糖値が126mg/dL以上となると、糖尿病の恐れがあります。
空腹時血糖値の値により、糖尿病型(空腹時血糖126㎎/dL以上)、正常型(100㎎/dL以下)、境界型(110~125mg/dL)に分類されます。
原因
遺伝因子:両親や兄弟が糖尿病であるなどの家族歴がある”糖尿病になりやすい”体質
環境因子:肥満、過食、暴飲暴食、運動不足、ストレス、喫煙や加齢など
症状
高血糖は初期症状が出ないことも多くあります。
下記症状が現れたら要注意!
〇喉が乾く・たくさん水を飲んでしまう
〇尿の量が増えた
〇全身に倦怠感がある
〇急激に体重が減った
〇視力が低下した気がする
〇手足にしびれがある
〇昏睡(眠くなる・意識がなくなることがある)など
検査内容
血液検査 | 血糖値 | 血中の糖の濃度を表しています。 血糖値は短期的に上がり下がりを繰り返しており、食後は血糖値が上昇しますがその後だんだんと下がっていきます。食事によって影響をうけますので、空腹時の測定が好ましいです。 |
HbA1c | ヘモグロビンは糖と結びつきやすい性質があり、ブドウ糖と結びついたヘモグロビンをHbA1cといいます。 食事には影響されず過去1~2ヶ月分のHbA1cの平均値がでるため、食後であっても検査をすることができます。 | |
糖負荷試験 | 75gブドウ糖負荷試験 | 糖質が150g以上を含まれる食事を3日以上摂取し、10~14時間の絶食。その後、早朝空腹時に75gブドウ糖を含む溶液を服用し、服用前後30~60 分おきに血糖値を測定する試験のことです。 |
生活習慣の改善方法
食事は”適切な量” ”適切なバランス”で1日3食規則正しく食べることが大切になります。
例)野菜から先に食べる、よく嚙んで食べるなど
運動は有酸素運動と無酸素運動を組み合わせて行う。
例)ウオーキング、ジョギング、水泳、筋力トレーニングなど
高血糖は早めに対策することで予防したり進行を遅らせたりすることができます。
健康診断にて「高血糖」や「糖尿病」を指摘された場合は、まだ症状がないからと放置せず、
早期に二次検査を受診し、重症化を防ぐ事が重要です。